頑張ってタイトル訳してますね。
逆に「YES」というタイトルは手を抜きすぎ。
YES様は何の関係もありません。
深読みして関係があるとすると、突っ込みどころがまた増える。
評判のよかった映画みたいです。
イギリス人女性のサリー・ポッター(!)さんという人が、
監督と脚本をしていて、アメリカの9・11のテロをきかっけに作ったのだとか。
舞台はロンドンで、アメリカ育ちのアイルランド人である科学者の女性が、ベイルートからの亡命者である元医者の料理人とダブル不倫するという話。
テロが起きて数日後に脚本を書き始めたらしいんだけど
人種とか宗教を超えて愛し合えるかという問題を描きたかったようです。
とは言え、二人ともとっても魅力的過ぎてで、これはお互い惹かれ合って当然でしょうっていう描き方がちょっと安易過ぎだった気がする。
だって逆にその他の人がレベル低すぎ。
その割りには宗教観の違いとか、家族の問題とか乗り越えないといけない問題の扱いが軽すぎなんだよね。
女性(主役二人ともに名前が無い)のダンナは絵に描いたように悪い人だけど、慕ってくれる名付け親になった高校生くらいの女の子がいたり
男性にも途中で奥さんも子供もできるのに
全てを捨てて、二人が一緒になることを「YES」って言われてもねえ。
残してきた人達を思いやるシーンは無いんだな、これが。
文化や宗教観の違いってそんなに軽い問題なのって突っ込みたくなりました。
亡命者の苦労って言っても、職場でイヤミをちょっと言われる程度だし。
国際結婚ってもっと大変だと思うよー。
だってねー、男の人は女性の扱いが完璧で、家で料理作ってくれて(ポイント高い!)、ダンスも上手で、とにかく100点満点なわけで、しかも元医者とかいうおまけまで付けてるし
女性だって、スタイル抜群で、自分に厳しく、社会の第一線でばりばりやってる人なわけだし、
そもそもそんな人たちっていないでしょって所から突っ込みが入るわけだ。
欠点が無いんだな。周りが悪いから不幸っていう設定。
それは無いんじゃない?
それで結論は、「愛は全てを乗り越えられる」なんだよねー。
ラストにもう少し、これからが大変だよーっていう余韻でもあればまた印象が違うんだろうけど
単に、イギリス版「失楽園」なのではないかと。見てないけど。
で、失楽園は心中して終わりだけど、こっちは「YES」だからさ。
世界情勢を一生懸命意識してるところが、余計に苦しい。
みんなが個人の欲望を最優先すれば世界は平和になるんでしょうか。
違うと思うんだけどね。
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